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分け入っても分け入っても青い山
曼珠沙華咲いてここがわたしの寝るところ
枯れゆく草のうつくしさにすわる
うしろすがたのしぐれてゆくか
ほろほろほろびゆくわたくしの秋
濁れる水の流れつつ澄む
うしろすがたのしぐれてゆくか
山へ空へ摩訶般若波羅蜜多心経
炎天のはてもなく蟻の行列
何が何やらみんな咲いている
水に影ある旅人である
焼かれる虫の香ひかんばしく
死ねない手がふる鈴をふる
悔いるこころに日がてり小鳥きてなくか
この旅、果もない旅のつくつくぼうし
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